筒井康隆『小説のゆくえ』

小説のゆくえ (中公文庫)

小説のゆくえ (中公文庫)

 2006年3月購入。4年半の放置。断筆宣言以降に執筆されたエッセイを、文学全般に関することや、他作家に向けた推薦文、文学賞選評、筒井自身に関すること……といった具合におおまかなジャンルで九つにまとめたもの。なお、「表現の自由に関する断章」と銘打たれた二番目のパートでは断筆宣言関係の文章がまとめられている。当時の騒動を思い起こすとずいぶんと懐かしいが、「あたしゃ、キれました。プッツンします。」で始まる宣言から実に17年である。そりゃ、うら若き文学少年もおっさんになりますなあ。