芦辺拓『赤死病の館の殺人』

赤死病の館の殺人 (カッパ・ノベルス)

赤死病の館の殺人 (カッパ・ノベルス)

 2001年7月購入。9年2ヶ月の放置。ポーの「赤死病の仮面」を想起させる怪しげな館で発生した殺人事件の顛末を描いた表題作をはじめ、四つの短編を収録。いずれも探偵役として森江俊作が登場し、人間消失の謎や、衆人環視下にある状況での殺人事件などを解決する。ミステリ的発想のみならず、演出などもバラエティに富んでおり、ボリュームの割に読み応えのある一冊だ。