栗本薫『グイン・サーガ128 謎の聖都』

謎の聖都―グイン・サーガ〈128〉 (ハヤカワ文庫JA)

謎の聖都―グイン・サーガ〈128〉 (ハヤカワ文庫JA)

 2009年8月購入。1ヶ月の放置。前巻に引き続き、ヨナとスカールによるミロク教の聖都ヤガ探索がメイン。ケイロニアやパロ、ゴーラといった従来の勢力に宗教的集団として対抗する新たなる勢力の台頭の気配を感じさせる内容で、残された作者の遺稿でどれだけストーリーが進行していくかが子の語の興味の中心となるであろう。
 なお、今巻から冒頭のエピグラフ及び巻末のあとがきがなくなっている。出版直前に書かれる予定だったそれらを書くことができぬまま作者は世を去った。読者が本世界を楽しむことのできるのは、本当にあとわずかである。