芦辺拓『殺しはエレキテル 曇斎先生事件帳』
- 作者: 芦辺拓
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2003/12/15
- メディア: 新書
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また、江戸文化熟覧期の大阪を舞台としており、そこにおけるたくましく生きる町人の姿に作者は好感を抱いているようで、それに対する頭でっかちの官僚=武士との対立の構図を活写している。だが、町人に肩入れするためか、探偵のライバルとなる奉行所の役人がひどく嫌な人物・無能な人物として描かれているのがあまりにあからさますぎる。これは作品にとってマイナス要素であろう。