鯨統一郎『なみだ学習塾をよろしく!』

 2007年9月購入。8ヶ月の放置。サイコセラピスト・波田煌子シリーズの第三段。第一段のメンタルクリニック、第二段の警視庁特捜半を経て、今回は学習塾が舞台となっている。とはいえ、事件が塾の生徒がらみであること以外には学習塾を舞台にしたことに対する緊密な結びつきはさほどない。事件解決のヒントが学習内容から導かれることもあるが、それもとってつけた程度のものだ。とはいえ、鯨統一郎らしい軽いユーモアミステリとしての出来は保持されており、期待値は満たしているといえよう。