栗本薫『グイン・サーガ116 闘鬼』

 タイス入りしてから巻を費やすこと7巻、ついに、ようやく、やっとグインとガンダルの対決が描かれた。タイス編はパロを目指すグイン一行の旅路の途中の一エピソードであり、その最大の見せ場はグインVSガンダルの最強戦士決定戦であることは明らかで、今巻にしてその見せ場がようやく訪れた。とはいえ、前半はそこに至るまでの他戦士との試合と女戦士リギアの活躍が語られ、とにかく引っ張る。外からの視点でしか語られなかったガンダルの内面が垣間見れる決戦のシーンはそれなりに魅せるのだが、いかんせん引っ張りすぎでしょう。とはいえ、ひとつ山を越えたので一安心。次の山場はもっと早めにお願いしたいものだ。