西尾維新『零崎軋識の人間ノック』

零崎軋識の人間ノック (講談社ノベルス)

零崎軋識の人間ノック (講談社ノベルス)

 2006年11月購入。9ヶ月の放置。戯言シリーズから派生した零崎一族に焦点を当てた作品だが、時間軸でいうとその戯言シリーズの前段階にあたり、かつキャラクターは共通するため、シリーズの前日譚的側面が濃厚である。過剰に同系異語を重ねる饒舌体、キャラクター重視のバトル展開、「愚神礼賛」と書いて「シームレスバイアス」と読ませるがごときボクらの中二ダマシイを熱く燃え滾らせるネーミングセンスは相変わらず健在で、西尾ファンはきっと満足するであろう出来の作品だ。