高田崇史『ＱＥＤ 河童伝説』

QED 河童伝説 (講談社ノベルス)

　２００７年２月購入。半年の放置。今巻のテーマは河童であるが、その河童に象徴されるものはシリーズ読者にはお馴染みのもので取り立てて驚きはない。では、河童の正体に至るまでの過程はどうかというと、こちらもシリーズ読者には馴染みの展開で、タタルの解説パートと事件パートが交互に語られるというもの。しかも後者に関しては近作でレギュラーキャラクタにー加わった被ストーカー体質の神山禮子が事件に巻き込まれるというデジャブな展開だ。マンネリここに極まれりで、思いもかけない展開とか驚愕の事実を求める読者にとっては退屈かもしれない。タタルと奈々の関係も進展するわけじゃないし。