筒井康隆『恐怖』
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/02/10
- メディア: 文庫
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ミステリとしてはフーダニットとハウダニットの色合いの濃い作品で、さすがにそつなくこなしていますね。お得意のメタ要素も満載。テーマとなっている「恐怖」に関する部分はやはりお得意のスラップスティック、ブラックユーモアを用いて描写しています。全盛期の勢いはないが、熟練の腕をふるって作り上げたという感じ。
ここを読んでいる人はミステリ好きが多いと思うので注意を。作品内でクリスティ『そして誰もいなくなった』のトリックの肝になる部分をネタバレしてます。……いやでも、ミステリ好きなら『そして誰もいなくなった』のトリックは承知してるか。まあ、一応。