マルセル・エイメ『壁抜け男』

壁抜け男 (異色作家短篇集)

壁抜け男 (異色作家短篇集)

 2007年1月購入。2年10ヶ月の放置。本叢書の他作品と同様、基本はワンアイデアの一発ネタである。表題作は壁を通り抜けることができる、という特殊能力を手に入れた男を主人公とした話で、有栖川有栖がこれを元ネタとした短編を手がけている。ラストに収録されている「七里の靴」は母子の優しい愛情を描いた良作。