2008年5月購入。7ヶ月の放置。表題作は先輩の彼女と付き合っている振りをすることになった少年の話。他に水難事故で
意識障害に陥った女子高生が五年後に目を覚まし、事故の原因となった少年とのやりとりを描いた「なみうちぎわ」、テープ起こしのバイトがきっかけで、自分の担任国語教師が大ファンの
覆面作家であったことに気づいた少女の話「キャベツ畑に彼の声」、さえない顔立ちの少女に隠された意外な秘密「小梅が通る」。いずれの作品も捻りのきいた設定をもとに展開される切ない恋愛譚で、主人公の少年少女はごく普通、あるいはそれ以下のさえない
非モテ系となっているのが特徴。作者は実は
乙一の変名と
まことしやかにいわれているが、作劇作法や読後感といったものはなるほど
乙一のそれを連想させる。実際のところ、どんなところなんでしょう。
大場つぐみ=
ガモウひろし程度には信頼感のある説なのでしょうか?