塩野七生『ローマ人の物語8 ユリウス・カエサル ルビコン以前 上』『ローマ人の物語9 ユリウス・カエサル ルビコン以前 中』『ローマ人の物語10 ユリウス・カエサル ルビコン以前 下』

ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈9〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(中) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈9〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(中) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈10〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(下) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈10〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(下) (新潮文庫)

 3冊まとめて。いずれも2004年8月購入。3年半の放置。今巻は共和制ローマを帝政へと導いたユリウス・カエサルに焦点を絞っている。したがって、カエサルの幼年期に起こった歴史的事項は前巻と内容がかぶることになるのだが、あくまでカエサル視点で語られるため、単なる繰り返しとはなっていない。以降、主にカエサル自身が執筆したといわれるガリア戦記の内容をもとに「ルビコン以前」までの彼の生涯が詳細に描かれている。ガリア戦線における対ヴェルチンジェトリックス戦はスペクタクルに富み、純粋にエンタメ的視点で読んでもかなり楽しめる。