三津田信三『百蛇堂 怪談作家の語る話』

百蛇堂 (講談社ノベルス)

百蛇堂 (講談社ノベルス)

 2003年12月購入。4年の放置。前作『蛇棺葬』の続編。『蛇棺葬』自体を実話怪談の原稿という設定にし、それを読んだ三津田と周囲の人たちが怪異に襲われる、というように話は進む。ミステリ的謎解きの演出も含みながら、着地点はホラーという点は前作を踏襲している。その上でメタ的趣向を取り入れて、前作込みでまとめてみせるラストはなかなか読み応えがある。