茅田砂胡『デルフィニア戦記 第Ⅳ部 伝説の終焉』1〜6

 6冊まとめて。

伝説の終焉〈1〉―デルフィニア戦記 第4部 (中公文庫)

伝説の終焉〈1〉―デルフィニア戦記 第4部 (中公文庫)

 第1巻。2005年1月購入。
デルフィニア戦記 第四部 伝説の終焉2 (中公文庫)

デルフィニア戦記 第四部 伝説の終焉2 (中公文庫)

 第2巻。同3月購入。
デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉3 (中公文庫)

デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉3 (中公文庫)

 第3巻。同5月購入。
デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉4 (中公文庫)

デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉4 (中公文庫)

 第4巻。同7月購入。
伝説の終焉〈5〉―デルフィニア戦記第4部 (中公文庫)

伝説の終焉〈5〉―デルフィニア戦記第4部 (中公文庫)

 第5巻。同9月購入。
伝説の終焉〈6〉―デルフィニア戦記 第4部 (中公文庫)

伝説の終焉〈6〉―デルフィニア戦記 第4部 (中公文庫)

 第6巻。同11月購入。

 すべて2年以上の放置。本書の見せ場は二つあり、デルフィニアが外敵を打ち払い勝利する過程と、異世界からやってきた勝利をもたらす王女・リィとデルフィニア国王ウォルとの別れの場面だ。個人の能力に依存し過ぎた戦争場面が多いため、国同士の興亡を描く物語というよりも個人の英雄譚の趣が強い。したがってデルフィニアの武将たちの個性は際立ち、見せ場も多いが一方で国対国というスケールでのやり取りは大味である。逆に、個人レベルでの見せ場であるはずの別れのシーンはさばさばしている。シリーズを通して見ると一つ一つの場面は引き込まれるのだが、その場面を全体にはめ込んでみると微妙な違和感がありしっくりこないことが多々ある作品であるような気がする。あくまで個人個人キャラクターに絞って注目するような見方をするのが妥当であろうか。