高田崇史『QED~flumen~ 九段坂の春』

QED~flumen~ 九段坂の春 (講談社ノベルス)

QED~flumen~ 九段坂の春 (講談社ノベルス)

 2007年8月購入。2ヶ月の放置。タタルや奈々たちの過去を描いたシリーズ番外編。このところ扱う歴史ネタの落としどころが同じで、続きものとしては食傷気味であったのだが、本書では単独のネタを持ってきたせいか、飽きることなく読めた。統一性を持たせるために本編でバリエーションを持たせるのが難しい、ということであればこういった番外編は積極的に刊行してもらいたいものだ。なお、レギュラーキャラクターの過去話、しかも恋愛がらみということで通常であれば食いつく部分は、本シリーズに限っては空回り気味だと思う。その手のネタで盛り上げたいのであれば、本編でもっと焦点を当てるべきだ。