タニス・リー『悪魔の薔薇』

悪魔の薔薇 (奇想コレクション)

　２００７年９月購入。１ヶ月弱の放置。作家ごとに良質な海外短編を取り上げる「奇想コレクション」シリーズの最新刊。基本的に魔女のような怪しい女性の話を扱っており、それを幻想ホラー風味に仕立て上げている。女吸血鬼の従者を主人公に据え、彼の悲哀を描いた「別離」、中世パリを舞台に魔術的要素を採り入れ、一風変わった恋愛の駆け引きを描いた「魔女のふたりの恋人」など。表題作「悪魔の薔薇」は怖いです。性的な意味で。