アンソロジー『小説こちら葛飾区亀有公園前派出所』
- 作者: 秋本治,日本推理作家協会
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/05/24
- メディア: 単行本
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そもそも「こち亀」が30年という長期連載に耐えられたのは作中世界、ならびに主人公の両津勘吉という人物が時の流れによって変わり行く世態風俗を柔軟に取り込み、その時代に即したネタを作ってきたからである。そしてその柔軟さ、あるいは何でも取り込む吸引力は小説世界に移行しても健在で、ミステリ作家の作り上げた登場人物まで取り込んでしまう。こういった試みが可能なのはこの原作あってこそだろう。
なお、京極作品にはあの中野の古書肆が登場するのでこちらのファンも要チェックである。