倉阪鬼一郎『ワンダーランドin大青山』

 2004年6月購入。2年8ヶ月の放置。村おこしのためにテーマパークを建設した超田舎な大青山村。その目玉でもある世界最長の滑り台がオープン直前に台風で崩壊してしまう。代案により急遽お化け屋敷を造るものの惨憺たる結果に。そんな村の窮状に神代の時代から村に住み憑く大狐と猫又が立ち上がり、どうにか村を活気付けようとするのだが……
 倉阪作品といえばいわゆる怪奇小説=怖いイメージがあったのだが、そのイメージに反して本書はユーモア色が強い。ただ本書に限っていえば、どうせこういう作風で突き進むならいっそのことたがをはずしてスラップスティックのノリでいってほしかったと言う気がしないでもない。