ロバート・ジョーダン『昇竜剣舞』1〜7

 7冊まとめて。

昇竜剣舞〈1〉金色の夜明け―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

昇竜剣舞〈1〉金色の夜明け―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

 第1巻「金色の夜明け」。2002年12月購入。
昇竜剣舞〈2〉反逆の代償―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

昇竜剣舞〈2〉反逆の代償―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

 第2巻「反逆の代償」。2003年1月購入。
昇竜剣舞〈3〉戦士の帰還―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

昇竜剣舞〈3〉戦士の帰還―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

 第3巻「戦士の帰還」。2003年2月購入。
昇竜剣舞〈4〉伝説の異能者―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

昇竜剣舞〈4〉伝説の異能者―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

 第4巻「伝説の異能者」2003年3月購入。
昇竜剣舞〈5〉“光りの要塞”陥落!―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

昇竜剣舞〈5〉“光りの要塞”陥落!―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

 第5巻「<光の要塞>陥落!」。2003年4月購入。
昇竜剣舞〈6〉識女の秘密―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

昇竜剣舞〈6〉識女の秘密―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

 第6巻「識女の秘密」。2003年5月購入。
昇竜剣舞〈7〉剣の王冠―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

昇竜剣舞〈7〉剣の王冠―「時の車輪」シリーズ第7部 (ハヤカワ文庫FT)

 第7巻「剣の王冠」。2003年6月購入。

 以上すべて3年以上の放置。大河ファンタジー時の車輪」シリーズの第7部で、シリーズ自体も3年以上放置していたことになるのだが、久々に読書に着手した。竜王の生まれ代わりであるアル=ソアと彼の周囲に集う男女を中心に来るべき闇王との「最後の戦い(ターモン・ガイ=ドン)」へ向けて動く世界を描いた一大叙事詩。異能者と護衛士、絶対力と汚染された「男性源」、名誉と義務(ジ=エ=トウ)など練りこまれた世界設定はすばらしく、ひとたび世界観を理解すればその魅力にのめりこまれることになる。異世界ファンタジーとしての完成度は高い。
 世界設定とは別にして本シリーズの最大の特徴は登場する数多の女性、そのことごとくが気が強いことだ*1。日本の偉大なる萌え文化における「ツンデレ」の概念に照らし合わせるとすれば、ひたすら「ツン」が繰り出され、それに対するカタルシスを生み出す「デレ」の発露はほとんどなく、「ツンツンツンデ」ぐらいのバランスで女性の性格は表現されている。したがってそういった萌え文脈で物語を読む読者には極めて危険な作品である。

*1:それに対して男は常に防戦一方で、例えば主人公は反逆の罪を犯した女性に正当な罰である死罪を言い渡すことすらできないでいる。