板尾創路『板尾日記』

板尾日記

板尾日記

 板尾は天才と呼ばれることが比較的多い芸人であるが、発想の独自性=唯一性という意味では明らかに天才といえる。本書はその板尾の日常をつづった日記である。特に笑いを取ってやろうと力を入れるわけでもなく、淡々と日常を記し、それでいてなおかつ諧謔味にあふれている。肩の力の抜けた自然体で望んでいるあたり、いかにも板尾らしい。付録としてつけられた「伝説の板尾ソングブック」と銘打たれた数編の詞は板尾の真骨頂で必見である。