田中啓文『異形家の食卓』

異形家の食卓 (集英社文庫)

異形家の食卓 (集英社文庫)

 2003年2月購入。3年2ヶ月の放置。田中啓文お得意のグロ満載駄洒落満載な作品集。特に本作は「食」にまつわるテーマで描かれているため、グロさが嘔吐感に直結するという危険極まりないつくりになっている。体調が悪いときに読んだためものすごい不快感に襲われた*1。オチのくだらなさ*2も絶品で本作自体が異形な料理であるかのようだ。
 解説で山田正紀が田中の駄洒落を「特異な言語感覚」と大真面目に語っているのが妙にツボにはまった。

*1:最上級のほめ言葉です

*2:同上