MYSCON7

 遅ればせながらMYSCON7のレポをば。

 まずはスタッフによる開会宣言、そして石持浅海インタビュー。『扉は閉ざされたまま』は、はじめから「倒叙による密室もの」を意識して書かれたということだ。私はそもそもの発想として「開かれない密室」というものがありそれを実現する手段として「倒叙」というスタイルをとったと考えていたので、完全に読み違えてしまったこととなる。ただし、石持の創作法としては「はじめに発想ありき」でその発想を膨らませていくパターンということで、それは想像通りだった。驚いたのは、結構なペースで執筆されているようだが兼業作家だということだ。

 次はグループ企画。「7つ数えろ!」ということで全参加者の中で7人だけいると思われる事項を考えるというものだ。幸運なことに私の所属したグループが優勝することとなった。「赤川次郎を100冊以上読んでいる者」がジャスト7人、「1冊10万以上の本を買ったことがある」が5人。これにより「MYSCON8参加権」を手にする。*1この時点で各グループに酒が配られており、和気藹々といったムードが出来上がっている。

 続いて個別企画。「『扉は閉ざされたまま』読書会」と「春休み・海外ミステリなんでも相談室」が開催されていたが、前者に参加する。大人数が集まる中、各自感想を述べる。私は冒頭に書いたようなことを言った。それから作品内の突っ込んだ議論が始まるのだが、私は特に発言をせず。ただ、聞いていて非常に熱くなれた。*2

 個別企画第2弾は「ミステリ連想ゲーム」と「ミステリソムリエ」。前者を観戦。問題によっては難しいものもあるのだが、巧みなヒント・冴えた回答に会場がうなる場面も。

 24:00を回り日が変わるが宴は終わらない。古本オークション、大喜利企画と続いていく。オークションに参加するも落札はできずに残念。

 さらにその後は「深夜の人狼」ということで「汝は人狼なりや?」というゲームが行われる。参加はしなかったが、外から見ていて参加者それぞれの動きが面白い。

 企画終了後は喫煙室でだべり、そのまま朝を迎える。スタッフの閉会宣言を以ってMYSCON7は幕を閉じることとなる。



 以下は雑感。


 まずは初参加にもかかわらず楽しい時間を過ごすことができた。スタッフの皆様には感謝を申し上げたい。作家インタビューは思ったより長い時間を割いてあって充実したものとなっていたと思う。その後にグループごとのゲームを持ってくることによって交流を図りやすくしてくれたことは初参加者にはありがたかった。逆にこちらは時間(特に、回答を考える時間)が不足していたように思う。読書会は参加人数が多すぎた。発言する者とギャラリーをはっきり分けて突っ込んだ内容の議論をして欲しかった。各ゲームや大喜利は楽しいものであったが、それはあくまでゲームや大喜利の楽しみであって、ミステリと関連付けていたとはいえあくまで余興の位置づけであってもよいように思う。楽しかったことに違いはないのだが、あまりミステリについて語ることがなかったため、このような印象を抱くことになった。とはいえ、日ごろ会うことのない方々と話すことができたり、共通の趣味を持つ知り合いを増やすことが出来たりで大満足だ。来年もぜひ参加したいと思う。

*1:ただし費用は実費

*2:下を向いて考え込んでいたら、司会者に「大丈夫ですか?」と心配される。酔っ払いすぎて具合が悪くなったと思われたらしい