歌野晶午『女王様と私』
- 作者: 歌野晶午
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/08/31
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 201回
- この商品を含むブログ (157件) を見る
本来作品そのものはシリーズものでなければ独立して楽しめるものである。実際、そういう意味では十分に堪能できた。しかし――
序盤である趣向を連続してたたみかけるところとか、中盤のひっくり返し方とかはいかにもこれまで歌野自身が築き上げてきたミステリを書く上での技巧が凝らされ、さらに進化させた形であることは十分に想像できる。だからその築き上げたものがわかってない分、楽しみきれなかったし理解し切れなかった。いや、もちろん帯に言うところのリーダビリティは抜群で物語自体はものすごく楽しめた。
不満があるとすれば自分の不勉強たるところにある。うむ、もっともっと読まねば。