倉知淳『ほうかご探偵隊』
- 作者: 倉知淳
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/11/25
- メディア: 単行本
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倉知の飄々とした文体がミステリーランドの対象とするところとひどくマッチしている。事件自体も主人公たちの周辺にあわせたもので以前とりあげた麻耶の作品と比べる(比較対象としては相応しくないかもしれないが、それを差し引いても)と安心して読める。ただ、最後の章は明らかに蛇足であろう。探偵役の龍之介が事件解決に向けて画策するが、それがかえって混乱を招くあたり、なるほど事件というものは生き物なのだなあと感心した。